「ITビジネスの原理」を読んだ
「ITビジネスの原理」を読んだけど、個人的にはそんなに面白くなかった。
章構成は以下の通り。
- ITビジネスは何で稼いできたのか
- ネットが世界を細分化する
- ネットワークとコミュニケーション
- 消費されるコミュニケーション
- ITの目指すもの、向かう場所
1~4章は基本的なことが書いてある印象で、これまでのWebの流れやその中でどういう風にビジネスが行われてきたかが書かれてある。
Web業界あまり知らない人には面白いのかもしれない。
4章の終わりから5章ではハイコンテキストというキーワードを使って著者が一番言いたかったと思われることが書かれている。
商品やサービスの売り方として、アメリカ的なフォーマットが決まっていて必要な情報がきっちり書かれているローコンテキストなモノの売り方ではなく、商品とその商品にまつわる物語や売っている人との関係性を売るようなハイコンテキストなモノの売り方が重要となるというもので、前者がAmazon、後者が楽天らしい。あと、非言語コミュニケーションの話やウェアラブルデバイスの話も少し書いてあった。
5章のなかで、
- コミュニケーションは共通語から多言語へ
- 多言語から、さらに非言語へ
のような節があって、多言語化も非言語化もどっちも今後起きると思うので、それぞれはいいんだけど、多言語化はよりローカルへ、非言語化はよりグローバルへと方向性としては逆な気がするのでこの2つが連続して起きるような構成だったのはちょっと気になった。
主張としてはハイコンテキストなコミュニケーションが今後重要となるという話で、その点はそうだと思った。
- 作者: 尾原和啓
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2014/01/28
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